体操・千葉健太が初の世界切符 遅咲きの27歳「お待たせしました!」

 「体操・全日本種目別選手権」(11日、代々木第一体育館)

 世界選手権(9~10月、ベルギー)の最終選考会として行われ、男子は“黄金世代”の千葉健太(27)=セントラルスポーツ=が3種目の演技をまとめ、初の代表入りを果たした。南一輝(エムズスポーツク)が床運動を5連覇し、跳馬も制して2冠を達成。女子の芦川うらら(日体大)とともに2年ぶりの代表復帰を果たした。5月のNHK杯終了時で男子3人、女子4人の代表が決定しており、この日で男女各5人の全代表が決定した。

 遅咲きの“黄金世代”が初の世界切符を勝ち取った。千葉はあん馬で14・233点をマークすると、つり輪、平行棒でも14点台をそろえて、谷川翔(セントラルスポーツ)との貢献度争いに打ち勝った。「お待たせしました!」と、笑顔の27歳は「1週間引きずるぐらいうれしい」とかみしめた。

 16年リオ五輪代表の白井健三、21年東京五輪代表の萱和磨、谷川航と同世代。17年全日本選手権の個人総合予選で内村航平を抑えて首位発進したこともあるが、五輪と世界選手権出場は逃してきた。活躍する同世代の姿に「ずっと悔しいなと思っていた」と、もどかしい思いがあった。

 悲願の代表入りへ、昨年からつり輪とあん馬の2種目の比重を増やし、貢献度での代表入りを狙った。「肩の荷が下りた感じがして、いい動きが自然と出るようになって安定した」と代表争いの上位に浮上。結果的に、この2種目が代表入りを後押しした。

 世界選手権へは「最初で最後という気持ち。全部ささげるつもり」と気合十分。「団体金メダルを獲得したいし、個人でも自分の体操を見せたい」。初出場の舞台でも、全力で挑みにいく。

 ◆千葉健太(ちば・けんた)1996年4月4日生まれ。大阪府出身。大阪・清風高を経て、順大に進学。全日本団体3連覇に貢献した。17年全日本選手権では当時、個人総合38連勝中だった“絶対王者”内村航平を上回り、予選1位となって注目を浴びた。18年にはアジア大会代表に選出され、団体銀メダル。得意種目はあん馬。160センチ、52キロ。

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