全仏テニス・大会責任者 加藤の失格「規則に基づいた判断」 主審らの判定尊重動画確認採用は「議論必要」
テニスの全仏オープンの大会責任者であるアメリ・モレスモ・トーナメントディレクターは11日、パリで記者会見し、女子ダブルスで加藤未唯(28)=ザイマックス=が失格になったことに「是非には言及しないが、四大大会規則に基づいた判断で、かなり明確」と語り、運営責任者と主審の判定を尊重する見解を示した。加藤は不服とし、四大大会側に提訴している。
当該の試合では加藤がポイント間に相手コート側に打った球がボールガールを直撃し、危険な行為として失格に。モレスモ氏は「多くの選手は不公平と言っている。(一方で)ボールガールを7、8分泣かせる行為をした場合は何か意味があると聞く」と失格の判断の是非には意見が分かれているとした。
一度は警告を出しながらも対戦相手が抗議した後、失格に変わった。加藤は強い球ではなかったとの認識で、大会側に動画で確認を求めたが「ビデオを見ることはできない」と拒否された。同氏は現行の規則にないとしつつも「他のスポーツで採用されているものはテニスの発展のため議論が必要」とした。