２１年東京五輪で兄妹金メダルに輝いた柔道男子６６キロ級の阿部一二三（２５）と、女子５２キロ級の阿部詩（２２）＝ともにパーク２４＝が１４日、都内で行われたパリ五輪公式記念コインの記者発表会に特別ゲストとして出席した。

　世界最古の歴史を誇るというフランス国立造幣局（モネ・ド・パリ）が発行するもので、東京大会からパリへの引き継ぎをイメージした金貨・銀貨のほか、フランスでも人気の高い柔道の一本背負いをモチーフにした銀貨も造られるとあって、詩は「柔道のデザインがコインになってうれしい」と語り、一二三は「投げも再現されていてすごいなと。僕も欲しいなと思った」と目を輝かせた。

　記念コインは世界的にもコレクターが多い。収集趣味について質問されると、詩は首を横に振ったものの、隣の一二三は眼光を鋭くしながら「僕はメダルを集めてます！」とドヤ顔でキッパリ。「試合で金メダルをいっぱい（集めている）」と即妙に切り返し、笑いを誘った。

　５月の世界選手権ドーハ大会で兄妹そろって連覇を果たし、パリ五輪代表は決定的となっている。２度目の大一番が約１年後に迫る中、「東京からパリにつなぐコインもいただいて、よりいっそうパリ五輪に向けて走り続けないといけないと感じたので、２連覇できるように日々頑張る」と詩。一二三も今回のイベントを通じ「パリ五輪があと１年に迫ってきたんだなと、気を引き締めて、優勝できるように頑張りたいと思った」と決意を込めた。