川井友香子 3連勝で準決勝進出 階級変更の五輪女王「一番下っ端」と裸一貫で再出発
「レスリング・明治杯全日本選抜選手権」(15日、東京体育館)
世界選手権(9月、ベオグラード)代表選考会を兼ねて行われた。女子68キロ級は、階級変更した東京五輪62キロ級金メダルの川井友香子(サントリービバレッジソリューション)が1次リーグ3連勝でB組首位突破し、準決勝に進んだ。同62キロ級は全日本女王の元木咲良(育英大)が決勝に進出。男子86キロ級は、五輪3大会連続出場の高谷惣亮(拓殖大職)が準決勝を突破した。
大会直前に階級を変えた五輪女王が底力を発揮した。川井は体重63キロのままで臨んだが、65キロ級世界女王の森川美和(ALSOK)を破るなど3連勝。「重い相手ばかりで全勝できると思ってなかった。自分、頑張っているな」と胸を張った。
東京五輪で姉・梨紗子とともに金メダルに輝いた25歳も、昨年12月の全日本選手権は腰痛の影響もあり3位に沈んだ。パリ五輪へ厳しい立場となったが、「ラストチャンスで自分の力を思い切り出せる階級にしたかった。68キロ級では何の成績もないし一番下っ端」と裸一貫で再出発。決勝に向けても全日本女王の石井亜海(育英大)ら強豪が待ち受ける。「私は下の階級からのチャレンジャー。まずは自分の力を出しきることが第一」と言い聞かせていた。