錦織圭が4強入り 世界254位をストレートで圧倒 蘇ってきた勝利への意欲「違った緊張感」も疲労は困憊「もう帰りたい」

 シングルス準々決勝でストレート勝ちした錦織圭(共同)
 シングルス準々決勝でショットを放つ錦織圭(共同)
 シングルス準々決勝でプレーする錦織圭(共同)
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 「テニス・カリビアン・オープン」(16日、米自治領プエルトリコ)

 準々決勝が行われ、1年8カ月ぶりの大会出場となった元世界4位、錦織圭(33)=ユニクロ=は世界ランク254位のアダム・ウォルトン(オーストラリア)を6-4、6-2のストレートで下し、4強入りを果たした。

 第1セット、第4ゲームにブレークに成功すると、右拳を握りガッツポーズ。しかし、第9ゲームにブレークバックされたが、第10ゲームで再びブレークし、6-4でものにした。第2セットも終始ストロークで上回り、6-2で制した。

 試合後のインタビューでは「う~ん、ランキングの割にいやらしさがありましたね。しぶとくプレーしてきたし、ミスもしてくれなかったので、ちょっと最初は決めきれないところで競っていたところがあった」と、振り返った。大きなブランクがある中での戦い。2回戦勝利後は「グランドスラムの準決勝をやったような疲労感」と語っていたが、「いや~、もう帰りたいですね。家に。できる限りのところまで今週は頑張りますけど、なかなかきてます」と、苦笑いで語った。

 ただ、この試合は1回戦、2回戦とは違った感情が浮かんできた様子。「ちょっと今日は勝ちたいという意識も出てきたり、足が動いてきたり、違う緊張感が出て来た。1、2回戦はもう少し気楽にやっていたけど、ちょっとそこらへんの気持ちの動揺というか、違いが出たかなと思う」と、語った。

 錦織は1回戦で同ランク333位クリスチャン・ラングモ(米国)6-2、6-4で快勝。614日ぶりの勝利を飾った。前日の2回戦では同ランク258位のミッチェル・クルーガー(米国)に第1セットを奪われたが、見事な修正力で逆転勝ち。8強入りを決めた。

 錦織は昨年1月に股関節の手術を受け、リハビリ中に右足首を痛めた。良性腫瘍(ガングリオン)ができ、神経にも影響が及び、痛みを誘発した。大会前には、一時は引退が頭をよぎったことも明かしつつ「やめるとかなり悔いが残ってしまう。まだ、そこには至れないところがある。めちゃめちゃ長かった。心の中では、はち切れそうなストレスがあった。どれだけ早く自分の納得のいく姿に戻せるか。そこはチャレンジとして楽しむしかない」と語っていた。

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