レスリング 須崎優衣が絶叫V パリ五輪へ大前進「私だから挑戦できる」東京五輪女王で“唯一”連覇チャンス
「レスリング・明治杯全日本選抜選手権」(18日、東京体育館)
世界選手権(9月、ベオグラード)代表選考会を兼ねて行われ、女子50キロ級決勝は、東京五輪金メダルの須崎優衣(23)=キッツ=が、21年世界女王の吉元玲美那(KeePer技研)を4-3で破り、2年連続6度目の優勝を果たした。世界切符もつかみ、同選手権でメダルを獲得すればパリ五輪代表に決まる。
須崎が五輪2連覇に向けて大きく前進した。決勝は元世界女王との大接戦となったが、終了間際まで自ら攻める姿勢を貫き、4-3で競り勝った。終了ブザーが鳴ると、うなずきながら手をたたき、「っしゃー!」と絶叫。「絶対に優勝して、世界選手権、そしてパリ五輪へ行くと強く思っていた。次の世界選手権につなげられてよかった」と安堵(あんど)の汗を拭った。
過酷な代表争いを経て、たどりついた21年夏の東京五輪で優勝したヒロイン。一方、東京五輪で金メダリストとなった日本女子4人のうち、須崎以外の3人は今大会で敗退し、自力でのパリ切符の可能性が消滅した。
現時点では唯一、パリ五輪での連覇の挑戦権を持つ女王は「私の中では東京五輪代表には仲間意識があって、一緒に戦ってきた代表選手の分まで頑張りたいなという気持ちになった。やっぱり五輪は簡単に行けるものではない。だからこそ目指す価値があるし、これこそが五輪予選なんだなと感じた」と思いを明かし、「五輪2連覇は私だから挑戦できること。チャレンジャー精神で絶対2連覇できるように頑張りたい」と決意を込めた。