自力五輪V3消滅の金城梨紗子 非五輪階級で世界切符再挑戦へ「挑戦に意味ある」7・17プレーオフ出場意欲
「レスリング・明治杯全日本選抜選手権」(18日、東京体育館)
世界選手権(9月、ベオグラード)代表選考会を兼ねて行われた。女子57キロ級で、五輪2連覇の金城梨紗子(旧姓川井、28)=サントリー=は、首の負傷のため3位決定戦は棄権。前日の準決勝で敗退し、来年のパリ五輪は絶望的となったが、非五輪階級の59キロ級で世界選手権代表決定プレーオフ(7月17日、東京・味の素ナショナルトレーニングセンター)に出場する意向を示した。
昨年5月の第一子出産を経て、ママレスラーとして五輪を目指す戦いはいったん終わったが、試合から一夜明け「今回(3位決定戦)は大事を取り、非五輪階級のプレーオフに備える」と明言した。59キロ級は、昨年12月の全日本選手権を制してエントリー要件を満たしているだけに「(出場)資格があるなら挑戦することに意味がある」と意欲を燃やした。
柔道女子63キロ級の東京五輪金メダリストで、昨夏の出産を経て競技復帰したクラリス・アグベニュー(30)=フランス=が、授乳しながら今年5月に世界女王に返り咲いた姿を見て「かっこいいな。憧れる」と感銘を受けたという。
日本のレスリング界で、出産を経た後も第一線で戦うパイオニアとなるべく、「五輪は厳しい状況だが、これからの女子レスラーのために(競技人生の)選択肢を増やせるようにやっていきたい。前例がないからやってみたい」と語った。