「テニス・カリビアン・オープン」（１８日、米自治領プエルトリコ）

　決勝が行われ、１年８カ月ぶりの大会出場となった元世界４位、錦織圭（３３）＝ユニクロ＝は世界ランク１１１８位のマイケル・ゼン（米国）を６－２、７－５で下し、優勝を飾った。下部大会での優勝は２０１８年２月のダラス大会以来、５年４カ月ぶり。この優勝で休養中に消滅した世界ランクは５００位前後で復帰する見込みとなった。

　錦織は試合後、自身のインスタグラムを更新。動画を投稿し「えー、勝ちました、優勝しました。みなさんありがとうございます」と報告した。続けて「２年弱かかりましたが、まずは第１歩としては上出来だったんじゃないでしょうか。支えてくれたチームのみんなと、関わってくれた、手術もありましたし先生方、スポンサーの方々。これだけ待ってもらって未だにサポートを続けてくれている方々。本当にありがとうございます。これからも、まずはこれをきっかけにまたツアーレベルで戻って来られるように頑張ります。皆さん応援ありがとうございました」と感謝の言葉を述べた。

　インスタグラムとツイッターではそれぞれ「Ｊｕｓｔ　ｓａｙｉｎｇ　Ｔｈａｎｋ　Ｙｏｕ！」とし、トロフィーを手に笑顔の写真も公開。もう１本、英語の動画でも同様に世界のファンへの感謝を伝えた。

　錦織は昨年ウインブルドンのジュニアで準優勝だった新鋭を序盤から圧倒。第１セットを６－２で奪うと、第２セットも一気に２ゲームをブレークし、５－２に追い込んだ。しかし、ここからゼンに巻き返されて、３ゲームを連取されて５－５となったが、第１１ゲームを再びブレーク。第１２ゲームをキープし、決着をつけた。

　６日間で５試合、終盤は４連戦を乗り越えての優勝。試合後のインタビューでは「グラシアス。長くプレーしていなかったので、カムバックできてうれしい。このまま階段を上がっていけたら。これ以上臨めないぐらいの結果。ビックリしてる。夏の全米オープンに照準を合わせて、レベルを上げていきたい。早くトップ１００に入れるように」と喜びを語っていた。

　ネットでは「復活優勝おめでとうございます」「おかえり」「感動しました」などと、日本語と英語ともに祝福のコメントが殺到している。