車いすテニス男子で四大大会とパラリンピックの全てで優勝する「生涯ゴールデンスラム」を達成するなど第一人者として活躍し、今年１月に現役引退した国枝慎吾さん（３９）が２０日、都内で取材に応じた。全仏オープンを制し、日本人２人目の世界ランク１位となった小田凱人（１７）＝東海理化＝について「最年少優勝は大きな目標として公言されていたので、それがかなってよかった。決勝戦は完全に主導権を握らせない形で圧勝していた。これから“小田政権”が長いこと続くと予感させた」と賛辞を贈った。

　自身の引退会見で“後継者”の１人として名を上げていた小田。来年のパリパラリンピックは全仏オープンと同じローラン・ギャロスで行われる。国枝さんは「新しい車いすテニスの世界を作っていける選手。今回の優勝はきっと来年のパリパラリンピックに大きくつながると思いますし、彼自身もすごくいいイメージで来年に臨めるんじゃないかな」。自身の２１年東京大会金メダルに続く日本人連覇に期待した。