車いすテニス男子で生涯ゴールデンスラムを達成し、１月に現役引退した国枝慎吾さん（３９）が２０日、都内で取材に応じた。全仏オープンを制し、自身に次ぐ日本人２人目の世界ランク１位となった小田凱人について「決勝戦は完全に主導権を握らせない形で圧勝していた。これから“小田政権”が長いこと続くと予感させた」と賛辞を贈った。

　引退会見では“後継者”の一人に小田の名前を挙げていた。来年のパリパラリンピックは全仏オープンと同じ会場。「新しい車いすテニスの世界をつくっていける選手。いい印象で来年のパリに臨めるんじゃないかな」と、２１年東京大会金メダルに続く日本人連覇に期待した。

　また同じテニス界で復活優勝を遂げた錦織圭には「多彩さはやっぱり唯一無二。また彼を応援するのが楽しみ」と喜んだ。