元五輪組織委副会長の遠藤利明氏 スポーツ協会トップに就任「大変重たい仕事」73歳、自民党総務会長
日本スポーツ協会は23日、都内で評議員会と臨時理事会を開き、自民党の遠藤利明総務会長(73)が新会長に就任した。副会長からの昇格で、伊藤雅俊前会長(75)は退任する。遠藤氏は21年夏の東京五輪・パラリンピック開催のために設けられた五輪相の初代を務め、東京五輪組織委員会では副会長を務めていた。
遠藤会長は都内で会見を開き「経済界、スポーツ界、政界を代表する方々が務めてきた会長で、大変重たい仕事だと思っている。大変緊張もしているが、これから2年間、しっかりと職責を果たしたい」と所信表明を行った。
東京五輪招致にも尽力したほか、組織委でも副会長を務めただけに、元理事の受託収賄など一連の不祥事にも触れ、「残念ながらコロナで1年延期、無観客開催となったが、大会運営は素晴らしく世界から称賛を受けた。ただ、大会開催に当たって色んな不祥事があり、私も組織委副会長で大変責任もある。そうしたことがない形で、明るく公平な、みんなが楽しめるスポーツにしていかないといけないという思いを強くしている」と述べた。
日本スポーツ協会は国内の中央統轄団体や都道府県体育協会を統括する団体で、前身の日本体育協会から2018年に改称。トップの会長には近年、トヨタ自動車の張富士夫会長(就任当時)、味の素の伊藤会長が就いていたほか、現職議員としては森喜朗氏が2005~2009年まで会長を務めた。