スケボー 14歳・赤間 パリ五輪予選初Vに「うれしいよりびっくりした方が強かった」
スケートボード・ストリート女子で24年パリ五輪予選第3戦で国際大会初制覇した赤間凛音(りず、14)が27日、開催地のローマから成田空港に帰国した。同五輪出場に関わるランキングは日本勢最上位に浮上し、代表入りに大きく前進。第1、2戦は4位だっただけに「今まで表彰台に登れない(順位)だったから、うれしいよりびっくりした方が強かった」と目を丸くした。
仙台市出身の中学3年生。サーフィンをしていた父の影響で、小学2年から競技を始めた。21年東京五輪後に頭角を現し、同年の日本選手権では五輪女王の西矢椛(サンリオ)を抑えて優勝。強みは「他の選手がやらない技をする」“独自性”で、自身だけの大技「バーレーグラインド」を持つ。凛音の由来はエリザベス女王がニックネームで「リズ」と呼ばれていたことから。日本だけでなく世界でも通じる名前がつけられた。
大会では2位で迎えたベストトリック最終試技で「他にやる技がない。これしかない」と一発逆転を狙い、会場に到着してから一度も練習していなかった大技「フロントサイドフィーブルグラインド・180アウト」に挑戦。90・07点の高得点をたたき出して逆転優勝を勝ち取った。日本代表の西川隆監督は「ミスが少ない、かつ高難度の技を持っている。これまで4位が多かったが、今回で自信がついたんじゃないか」と絶賛した。
パリ五輪出場への思いも強く「絶対に出たい大会」と最大目標に置く。来年6月まで続く選考レースへ「まだ何があるか分からない。頑張っていきたい」。10代の活躍が目まぐるしいスケボー界に、また新たなヒロインが現れた。