山下氏がJOC会長再任「スポーツの信頼回復」「東京2020のレガシーを根付かせる」札幌五輪招致は「非常に厳しい状況」
日本オリンピック委員会(JOC)が29日、都内で評議員会と臨時理事会を開き、理事30人の承認と役員改正を行った。山下泰裕会長(66)の3期目となる再任が決定した。任期は2年となる。
会見で繰り返した言葉は、21年東京五輪にまつわる汚職問題などで失った「スポーツの信頼回復」。「10年後、20年後に国民の多くの皆さんに『東京2020大会を開催してよかった』と思っていただけるようにレガシーを根付かせることが重要。そういう意味で東京2020大会は終わっていない」と語り、「パリ2024大会までは13カ月。次の次代を担う若手人材の育成、国際スポーツ界で活躍できる人材の育成はわれわれスポーツ界の喫緊の課題。各中央競技団体と連係しながら、若手の人材育成をさらに進めていきたい」と決意表明した。
また札幌五輪の招致についても言及。「非常に厳しい状況」と述べた上で、「IOC(国際オリンピック委員会)も日本の大会運営は高く評価しているが、開催地の支持率を極めて重要視している。そこが高まっていけば2030年はチャンスがある。愚直に(スポーツの)信頼回復に向けて一歩一歩できることに取り組んでいかなければならない。特効薬はないと考えている」と語った。