飛び込み 荒井祭里がパリ五輪代表“内定”「実感わいていないけどよかった」水泳界第1号、19日決勝で確定

 女子高飛び込み準決勝で全ての演技を終えてパリ五輪出場をほぼ確実にし、馬淵崇英コーチと抱き合う荒井祭里
 女子高飛び込み準決勝の荒井祭里の演技
 女子高飛び込み準決勝で全ての演技を終えて、馬淵崇英コーチ(左)と笑顔を見せる荒井祭里
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 「飛び込み・世界選手権」(18日、福岡県立総合プール)

 飛び込み女子で21年東京五輪代表の荒井祭里(まつり、22)=JSS宝塚=が、事実上24年パリ五輪代表に内定した。この日行われた女子高飛び込み準決勝で313・95点の7位となり、12人が進む19日の決勝進出が決定。棄権などのアクシデントがなければ、水泳全種目通じて日本勢第1号となる。

 抜群の安定感だった。全選手がノースプラッシュ(水しぶきのたたない入水)を連発し、一本のミスも許されない中、荒井は序盤2本を終えて12位に付けていた。「やばいな」。ただその言葉とは裏腹に焦りの色は一切なし。落ち着いた演技で点数を重ね、11位で迎えた最終5本目の5253B(後ろ宙返り2回半1回半ひねりえび型)では65・60点をマーク。7位通過で2大会連続の五輪切符をつかみ「飛ぶことで精いっぱいだった。実感はわいてないけど、日本の人が手を振ってくれたりして、ちゃんと(内定を)決められてよかった」と笑顔を見せた。

 五輪6大会出場の寺内健(ミキハウス)、玉井陸斗(JSS宝塚)を育てた馬淵崇英コーチに師事。難易率の高い技は試合ではあえて飛ばず、持ち味のノースプラッシュ(水しぶきの立たない入水)を生かした演技構成で勝負する。

 専門は女子高飛び込み。日本勢随一の安定感を誇り、21年W杯では日本史上初の銀メダルを獲得。22年世界選手権(ブダペスト)では日本勢最高位となる6位入賞を果たしている。

 ◆飛び込みの24年パリ五輪への道 代表は各種目2人まで。以下の成績を収めた選手が内定する。①世界選手権(福岡)の個人種目決勝12位以内、シンクロ種目3位以内。②アジア選手権(10月、開催地未定)の優勝者。③24年2月世界選手権(ドーハ)の個人種目決勝12位以内、シンクロ種目は五輪出場権獲得国を除く上位4位以内。

 ◆荒井祭里(あらい・まつり)2001年1月18日、兵庫県伊丹市出身。競泳でJSS宝塚に通っていたが、隣で練習する飛び込みを見て興味を持ち、小学1年で競技を始めた。名前の由来は「周りに人がたくさん集まるような人になってほしい」という願いから。インターハイでは高飛び込みで3連覇。日本選手権は17年から6連覇中。21年東京五輪は板橋美波とペアを組み、シンクロ高飛び込みで6位。150センチ、39キロ。

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