伊藤美誠 平野美宇に逆転勝利も実力に脱帽「99%負け試合」「平野選手が上、次も明らかに挑戦者」

 平野美宇(奥)との激戦を制した伊藤美誠(撮影・吉澤敬太)
 伊藤美誠(手前)にポイントを奪われ、肩を落とす平野美宇(撮影・吉澤敬太)
 平野美宇を破り、応援団からの大歓声に感激する伊藤美誠(撮影・吉澤敬太)
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 「卓球・全農カップ東京大会」(23日、東洋大赤羽台キャンパス)

 第5回パリ五輪代表選考会として16人で争われた。女子準決勝は、五輪代表選考ポイント3番手の伊藤美誠(22)=スターツ=が、同2番手の平野美宇(木下グループ)との直接対決で1-3の劣勢から4-3と逆転勝利。決勝は早田ひな(23)=日本生命=に0-4でストレート負けし、2位となった。

 五輪代表争いの大一番。最近絶好調の平野との直接対決となった準決勝で、伊藤は相手のキレのあるボールに押されて1-3の劣勢だったが、思い切ったプレーでペースを握って3-3に追いついた。最終ゲームも8-10と先にマッチポイントを握られたものの、タイムアウトを取って仕切り直した後、相手サーブを回り込んでのフォアハンドで打ち返してエッジボールで得点。続けてネットインも重なるなど運も味方につけ、執念の4連続ポイントで大逆転した。

 五輪シングルス2枠を巡り、2番手争いを演じているライバルとの直接対決を制して大きな1勝を挙げた。「勝てたのは大きい」とうなずきつつ、「今回勝てたのは運もある。実力というか、普通にラリー戦をすると平野選手が上回っていた。何本もいいボールで振り回してくるし、緩急をつけても対応してくる。まだまだ平野選手がすごい部分がある。正直、99%負けの試合でした。次に対戦するときも明らかに(自分が)挑戦者の気持ちだなと。全然平野選手の方が上回っていた」と、相手の地力の高さに脱帽した。

 また、決勝で敗れた早田についても「自分も1ゲーム目から良かったが、それを上回ってきた。歯が立たないくらい強かった」と完敗を認めた。選考レースも佳境に入ってきている中、早田、平野というトップ2打破に向けて「(2人を)どこかで上回っていかないといけない。対戦していけば、どんどん強くなっていける」と、下克上での五輪切符奪取へ闘争心を燃やした。

 ◆今大会終了時点でのパリ五輪代表選考ポイント女子上位

(1)早田ひな=497・5点

(2)平野美宇=392点

(3)伊藤美誠=365・5点

(4)木原美悠=248点

(5)張本美和=220・5点

 ◆卓球パリ五輪への道 日本協会が国内選考会を中心に独自に設定したポイントで争うパリ五輪代表選考は、来年1月の全日本選手権終了時点での上位2人がシングルス代表に決まる。今後の対象大会としては、アジア選手権(9月・平昌)、杭州アジア大会(9月・中国)、第6回選考会(11月・大阪)、全日本選手権(来年1月・東京体育館)などが予定されている。

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