本多灯 会心の“悪あがき”で銅獲得「うれしい」 パリ五輪に向けて「頑張りたい気持ち変わらない」
「競泳・世界選手権」(26日、マリンメッセ福岡)
競泳男子200メートルバタフライで東京五輪銀メダルの本多灯(21)=イトマン東京=が1分53秒66で銅メダルを獲得した。レオン・マルシャン(フランス)が1分52秒43で勝った。混合400メートルメドレーリレーの日本(入江陵介、渡辺一平、相馬あい、池江璃花子)は7位。準決勝は、男子200メートル個人メドレーで小方颯(イトマン港北)が全体5位、瀬戸大也(CHARIS&Co.)が6位で決勝に進出。女子200メートルバタフライの三井愛梨(横浜サクラ)は7位で決勝に進んだ。
本多が2大会連続の銅メダルを獲得した。23日の400メートル個人メドレー予選落ちが精神的に響き、バタフライでもタイムが伸ばせず苦しんだ今大会。決勝前には歌手GADOROの「WARUAGAKI」という曲で自らを奮い立たせた。
前半100メートルを4位で折り返すと、後半には1人を抜く会心の“悪あがき”。「全部やってきたはずなのに銅メダルか、という気持ちはある」と悔やみつつも「諦めなくてよかった。メダルはうれしい」とかみしめた。
この日はパリ五輪開幕1年前。「あんまり頭良くないのでそんなこと考えていないけど、五輪という舞台で頑張りたい気持ちは変わらない」。勝負は来年。21歳のエースがさらに輝くメダルをパリで掲げる。
◆本多 灯(ほんだ・ともる)2001年12月31日、横浜市出身。日大藤沢高出、日大4年。イトマン東京所属。男子200メートルバタフライで19年世界ジュニア選手権2位。21年東京五輪では銀メダルに輝いた。22年世界選手権は銅メダル。22年10月の日本短水路選手権では世界新記録を樹立した。大のアニメ好きで「ジョジョの奇妙な冒険」「ドラゴンボール」などがお気に入り。173センチ、75・5キロ。