“ワタガシ”渡辺、東野組が逆転初V!混合ダブルス日本勢制覇は初の快挙 1時間超え激闘制し大興奮「諦めずプレーした結果」

 「バドミントン・ジャパンオープン」(30日、国立代々木競技場)

 混合ダブルス決勝が行われ、東京五輪銅メダルで世界ランク2位の“ワタガシペア”こと渡辺勇大(26)、東野有紗(26)組=BIPROGY=が、同3位のデチャポン・プアヴァラヌクロー、サプシリー・タエラッタナチャイ組(タイ)を2-1(17-21、21-16、21-15)で下して逆転初優勝を果たした。同大会同種目の日本勢優勝は初の快挙となった。

 1時間6分の激戦を制し、リベンジを果たした。準優勝だった昨年大会と同カードの決勝。“ワタガシ”は第1ゲームで14-8とリードしたが、7連続ポイントを浴び、14-15と逆転された。そのまま第1ゲームを落としたが、第2ゲームは粘りのプレーで奪取。競り合う展開が続いた第3ゲームを取り、初優勝を決めた。

 勝利が決まると渡辺は渾身(こんしん)のガッツポーズ。東野はコートに倒れ込んで感極まった。試合後、記者会見に登壇した渡辺は「今は結構興奮していて。試合に入る前に歴史をつくるぞという気持ちでコートに入ったし、再挑戦という気持ちだった。最後まで諦めずにプレーした結果」と誇った。

 逆転の要因を問われた東野は「コミュニケーションを取ったことが勝因だった」とうなずいた。渡辺も「どちらも体力的にきつかったと思うし、しんどいゆえにコミュニケーションを削りたくなったこともあったと思う。シンプルな所ですけど常に声をかけあったことが大事になったポイント」と、意思確認を怠らなかったことが逆転につながったという。

 24年パリ五輪代表レース5月に始まっている。東野は「もちろんパリにはいきたい」と目を輝かせながらも、「1試合1試合、1大会1大会を大事にして、その中で自分たちのプレーをしっかりしてパリで良い結果が残せたら」と着実な道乗りを見据えた。渡辺も「パリオリンピックには、これからの(選考)レースが重なって立てる。まずは1大会を大事に戦って、最終的にそこが目的地になればと思うし、そこからスタートの可能性も十分にある」と冷静に意気込んだ。

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