41歳の上野由岐子 好救援で米国に快勝「新しいスタイル楽しい」若手には“喝”も「恥ずかしい」「自分が投げなくても勝って」
「ソフトボール女子・日米対抗戦第3戦、日本1-0米国」(7日、横浜スタジアム)
最終戦は東京五輪金メダルの日本が同銀メダルの米国を1-0で下し、2勝1敗と勝ち越して終えた。日本は二回裏に我妻悠香(28)の適時二塁打で先制。先発の次世代エース後藤希友(22)=トヨタ自動車=が5回途中無失点で8奪三振の好投を見せると、続いてレジェンドの上野由岐子(41)=ビックカメラ高崎=が登板し、2回3分の2を無失点と好リリーフで沸かせた。
上野は昨年の日米対抗戦では登板機会がなかったが、今回は第2戦(6日・福島)でも登板し2回無失点。この日も背番号17がマウンドへ向かうとスタンドがどよめき、1万人を超える観客から大歓声が湧き起こった。2年前の東京五輪決勝と同じ舞台で、エース健在ぶりを発揮し「いい緊張感の中で試合できた。思い入れのある球場で、帰ってきたなと」。4三振を奪いつつも、脱力し打たせて取る投球を心がけているといい「東京五輪のスタイルとは全く違うし、新しい上野由岐子のピッチングスタイルをつくれている。すごく楽しんでいる」と声を弾ませた。
ただ、自身が出場しなかった第1戦(4日・山口)は、大学生中心の米国に11-12と敗れただけに「私から見て恥ずかしい」と苦言。「(第2戦の)試合前に喝を入れた。もっと(五輪王者として)圧倒的な強さを見せてもおかしくない。そういうプライドを持って取り組んでもらいたい」と若手にさらなる奮起を促し、「自分が投げて勝つよりも、自分が投げなくても勝つことをチームに求めている方が多い。そのためには若い選手が踏ん張って、気張ってくれなきゃいけない。同じ選手の立場として(経験などを)伝えていく側なのかなと思って今は取り組んでいる」と想いを明かした。