競泳界で続出する不満の声 入江陵介「キャプテンとして選手を守り切れなかった自分が情けない」
7月30日に閉幕し、21世紀最少メダル獲得数の銅メダル2個にとどまった競泳・世界選手権(福岡)。その日本代表選手がX(旧ツイッター)で、日本水連に対して批判の声を続々と声を上げている。
8日午前9時頃。女子で2大会連続五輪出場の五十嵐千尋(T&G)は「東京オリンピック以降から明らかに日本チームは世界から出遅れています」とつづった上で、「原因の一つとしては、日水連が選手に対してアスリートファーストではなくなってしまったからだと思います。結果だけを求めて、サポートする環境もなく、選手に向けて具体的な対策、改革が無ければ今後も変わることはないです。もっと選手の意見に耳を傾けるべきです」と指摘した。
午後8時頃。12年ロンドン五輪で銅メダルを獲得した立石諒さんは「現役の代表選手にここまで言わせたら絶対ダメでしょ。一度連盟の役員達の改革が必要だと思います。責任を全て背負ってでも先頭をきれる人が必要だと思いますねわたしゃ」と持論を展開。「選手たちは声をあげる人が少ないと叩かれたり弾かれたりするので選手会を作ってください」と呼びかけた。
午後9時頃。主将を務めた入江陵介(イトマン東進)は「キャプテンとして選手を守り切れなかった自分が情けない」と意味深な文章を投稿。それを受けて同代表の塩浦慎理(イトマン東進)は「僕たちで次の世代にいいものを残しましょうよ!」と反応した。
その塩浦も7日。コロナ禍の影響で4年ぶりに海外勢と勝負する世界選手権(福岡)に向けて、5月に行われた欧州グランプリへの自費参加を直談判したが、コーチ陣に認められなかった旨の投稿をしている。
世界選手権(福岡)では瀬戸大也(CHARIS&Co.)、本多灯(イトマン東京)の銅2つのメダル獲得にとどまった。横山貴ヘッドコーチは「かなり世界と離されていると感じる。今の日本の実力。無観客の試合を経験していた選手が、満員の観客や歓声に圧倒されてしまった。パリ五輪を目指した選手たちと、福岡に出るのが最優先だった選手達が二極化してしまったのはあると思う」と総括していた。