高校総体、盗撮対策を徹底 見回り、通報システムも導入
アスリートの盗撮被害が社会問題化する中、北海道を中心に開催中の高校総体では、運営側が見回りや通報システムの導入など徹底的な対策に乗り出している。
陸上では保護者やチーム関係者を除き、競技場内での撮影を禁止とし、スタッフが1日に少なくとも3回、約10人体制で見回りを行った。3日の女子走り高跳びでは、観客席で不審な動きをする男性がいたため、スタッフが声をかけて確認。選手の体の一部分をズームして撮影した写真が見つかり、警察に引き渡した。
表彰式では、ユニホームの上に必ずジャージーとTシャツを着用してもらう対策を講じた。観客が不審者を通報できる制度も導入。通報を受けたスタッフが現場に確認しに行く仕組みを構築した。
今回の総体にも出場した陸上女子の有望株、ドルーリー朱瑛里は2月に「今後もっと無断で撮影されることが増えていくのではないかと考えると、とても不安」との声明を発表。代理人弁護士によると、自宅近くで自主練習する姿を許可なく撮影されたり、SNSで競技やウオーミングアップの動画を拡散されたりしたという。