ロコ・ソラーレ今季初戦で貫禄V 藤沢五月がMVP「伸びしろしかない」1カ月前ムキムキ肉体美披露も本業も“キレキレ”仕上がり
「カーリング・アドヴィックスカップ」(27日、アドヴィックス常呂カーリングホール)
女子決勝が行われ、五輪2大会連続メダルのロコ・ソラーレが中部電力を8-3で下し、4戦全勝で今季初戦で貫禄の優勝で飾った。同大会は3連覇となった。女子の大会MVP(スポーツナビ賞)にはスキップの藤沢五月が選出された。
第1エンドに2点を失ったが、第2エンドには優位な展開をつくり出すと、藤沢が繊細なテークアウトショットをしっかりと決めて3点を獲得。流れを引き戻した。3-3の第4エンドに2点を奪い、5-3で折り返すと、後半に入った第5エンドも相手に不利な先攻でプレッシャーをかけて、1点スチールに成功。第6エンド、第7エンドも1点ずつをスチールし、3連続スチールを決めたところで中部電力が負けを認める「コンシード」をした。
笑顔で観客席に手を振ると、4人で輪になって抱き合い、手を1度叩く“一本締め”も披露。勝利の喜びに浸った。
優勝後の4人のコメントは次のとおり。
吉田夕梨花「3連覇できてうれしい。夏の課題がみつかって、少しずつよくなっていく姿をみてもらえたのが嬉しい」
鈴木夕湖「気持ちを上げてプレーできた。課題もみえて新たなステップに進めるのかな」
吉田知那美「3連覇できて率直にとてもうれしい。直前に札幌で強化合宿をやっていて、そこで出たJDコーチからの宿題をクリアしてカナダにいきたいと思っていた」
藤沢五月「正直、練習量足りないと思っていたが、それ以上に質を求めてやってきた。まだまだこれから伸びしろある。伸びしろしかないと思う。これからカナダ遠征いって、細かいところ、作戦面を詰めていきたい」
準決勝は北海道銀行、決勝は中部電力と、今後、ミラノ五輪の代表権を争うことになるライバルチームたちを次々と撃破した。好ショットを披露しつづけた藤沢は7月にボディメイクコンテストに挑戦し、ムキムキな筋肉美を披露してから約1カ月。精悍な顔つきにやや挑戦の名残を残しつつ、氷上へと戻ってきた。初戦後にはボディメイク挑戦で絞った体は1カ月で戻したことを明かし「好きなものを食べて。メンタルも準備してこの大会に臨めた」と、語っていた藤沢。本業でもしっかりと“キレキレ”の状態を作り、今季初戦で最高のスタートを切った。