世界陸上男子マラソンで悲劇 山下一貴が残り2キロで5位、メダル射程も突如両脚痙攣失速「申し訳ない」12位で10年ぶり入賞逃す

 32キロ付近を力走する山下一貴
 18キロ付近を力走する山下一貴(中央)
 22キロ付近を力走する山下一貴(右)
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 「陸上・世界選手権」(27日、ブダペスト)

 男子マラソンが行われ、日本歴代3位の2時間5分51秒の記録を持つ山下一貴(三菱重工)が悲劇に襲われた。

 残り2キロまで10年ぶりの入賞となる5位を走っていたが、突如足がけいれんした様子で足を止めた。その後、再び走り出したが明らかなペースダウンで、後続選手に抜かれていくと、残り1キロを切ったところで逆の足がけいれんし、再びストップ。入賞圏外へと落ち、2時間11分19秒で12位でゴールした。「申し訳ないです。入賞できたと思ったんですけど。なかなか難しいですね。左脚のふくらはぎが痙ってしまって。色んなところが痙りはじめた」と、苦笑いを浮かべながら振り返り、「また帰ってきます。次はメダルを目指して」と前を向いた。

 山下と西山和弥(トヨタ自動車)、其田健也(JR東日本)の3人が挑んだ日本。20キロ過ぎで西山と其田が脱落する中、山下はトップ集団に食らいつくと、終盤に集団がばらける中で、粘りの走りで入賞争いを展開。脱落してきた選手を抜き、5位まで浮上。メダル圏にも20秒差まで迫っていただけに、無念の結果となってしまった。

 入賞となれば、2013年モスクワ大会の中本健太郎(5位)以来だった。

 其田が35位、西山が42位だった。

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