山下一貴12位 男子マラソン入賞目前で足つり失速 「夏のマラソンの難しさを感じた」
「陸上・世界選手権」(27日、ブダペスト)
男子マラソンで日本勢は山下一貴(26)=三菱重工=が2時間11分19秒で12位に入ったのが最高だった。其田健也(JR東日本)は35位、西山和弥(トヨタ自動車)は42位。ビクター・キプランガト(ウガンダ)が2時間8分53秒で初優勝した。日本勢の出場はこれで終了した。今大会のメダル獲得は女子やり投げの北口榛花(JAL)の「金」1、男子35キロ競歩の川野将虎(旭化成)の「銅」1の計2個だった。
5位まで押し上げた40キロ過ぎ、山下が突然立ち止まる。38キロ付近で左ふくらはぎがつっていた。再び走り始めたが、右脚までつるアクシデントに見舞われ失速。男子マラソンの日本勢で10年ぶりの入賞を逃し「(5位浮上で)見る人も面白いんじゃないかと思いながら走ったが、申し訳ない。夏のマラソンの難しさを感じた」と残念がった。
初の大舞台に「20キロぐらいまで緊張して吐きそうだった」というが堂々たる走りだった。レース後は「日本勢も戦えるんじゃないかと感じた」とすがすがしい表情も浮かべた。
約1カ月半後、パリ五輪代表選考会に臨む。「(10月も)暑くなると思うので、暑さ対策もちゃんとやって、脚をつらずに優勝を目指す」と、世界を相手に得た手応えをぶつける構えだ。