日大アメフト部「疑念が払しょくできていない」と関東学生連盟に報告 広田理事長が説明
関東学生アメリカンフットボール連盟の広田慶理事長は28日、東京都内で取材に応じ、部員が違法薬物を所持したとして逮捕された日大アメフト部に科している「当面の間の出場資格停止」処分が、現時点で解除できる状況にないと明らかにした。「いまだに、いわゆる疑念が払拭できていないという報告をいただいてるということ」と説明した。
日大については10日のオンラインによる臨時理事会で「当面の間の出場資格の停止」とすると決定。処分を科す理由として①日大アメフト部側から、逮捕された部員以外の部関係者全員が違法薬物に潔白であると保証できない旨が示されたこと②逮捕された部員以外の部の関係者に違法薬物を使用した者が存在している疑いが払拭できないこと③再発防止策の提示ならびにその実施がなされていないこと④部関係者(指導者、学生を含む)の責任の所在が明らかでないこと、の4点を挙げた。
4点については日大から少なくとも10日と16日に説明があったが、広田理事長は「①と②、③と④は関連してくると思うが、いまだにいわゆる疑念が払拭できていないという報告をいただいている。われわれが勝手に判断しているということではなく、そういう報告をいただき、そこに基づいてわれわれが決めているというのが一番大きい。①、②が明確になっていかないと、おそらく再発防止策や責任の所在というところもなかなか明確になっていかないのかなというふうには感じている」と話した。
日大アメフト部については大麻所持などに関与した疑いがある別の部員4人が任意聴取されたとの報道もある。今後、さらに逮捕者が出た場合の対応について広田理事長は「仮定の話にはお答えできない」と話すにとどめた。
一方で広田理事長は、「今回の件は日大からの報告を待ちつつ、日大とも向き合いながら、日大アメフト部と今の問題を一緒になって解決していくということが先決だと思っている。事実の全容をしっかり受け止めた上で同じようなことが起こらない再発防止策をしっかりと策定していき、連盟のあり方をしっかり考えていきたいと思う」と話し、連盟としても再発防止策を講じる考えを表明。「関東学生連盟だけでなく、日本協会とも相談、連携しながら薬物ということに関して、起こらないようにすることが必要。あらゆる手段を講じてまず防止するということと、このような事案が起きてしまった時の対応、対処の仕方というところも考えていかなければいけないと思っている」と説明した。