かど番の貴景勝が復調気配 大関&関脇4人に6勝6敗 負傷の膝は「全然大丈夫。100%戦いに集中できる」 横審稽古総見

 若元春(右)相手に精力的な動きを見せる貴景勝(撮影・棚橋慶太)
 激しくぶつかる貴景勝(左)と霧島(撮影・棚橋慶太)
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 大相撲秋場所(9月10日初日、両国国技館)に向けた横綱審議委員会(横審)による稽古総見が2日、同国技館で4年ぶりに一般公開された。

 両膝のケガで名古屋場所を全休し、秋場所を7度目のかど番で迎える大関貴景勝(常盤山)は、霧島と豊昇龍の両大関、若元春と大栄翔の両関脇と稽古し、12番とって6勝6敗。豊昇龍や若元春を一気に押し出す場面もあり、復調気配をうかがわせた。

 相撲をとる稽古を再開したばかり。精力的に土俵に上がり「一番一番集中してやろうと思った。上同士でとる機会が少ないので、いい日になりました」と充実感をにじませた。膝にはサポーターもなく「全然大丈夫。膝は理由にならないくらい良い。全力でいけるかな。100%戦いに集中できると思っています」と力強かった。

 前回一般公開された2019年秋場所前の稽古総見は大関陥落直後。負傷休場明けで気迫十分に申し合いをこなし「意外と相撲がとれて、少し『やれるのかな』と思った」という。その秋場所では12勝を挙げて大関に復帰。今回も復活を目指す状況は同じとあって「そういう意味で自分ケガ明けなんで、きょうは良かった」と、吉兆ととらえた。

 春場所で左膝を痛めて途中休場し、強行出場した夏場所は勝ち越したものの、名古屋場所を全休。その間に2人の大関が誕生した。2人への意識は「全然なくて、気にしない」としつつ「ファンのみなさん的には、上が充実して優勝争いできたら盛り上がると思う」と期待は承知している。「大関は優勝しかないので。三賞もない。優勝しか目指してないです」と宣言。「やるべきことをやれれば、結果はついてくると思う。今までやってきたことを集中して出し切れれば問題ない」と語る姿には、自信がみなぎった。

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