世界陸上で日本選手に逆風か 規定内スパイクピン、なぜか直前検査でアウトに 北口榛花が問題提起「なぜ私だけ無事だったのか」
8月に行われた陸上・世界選手権(ブダペスト)の女子やり投げで金メダルを獲得した北口榛花(25)=JAL=が2日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、「なぜ私だけ無事だったかわからないですが、強くNOと言えることの必要性を再確認しました」と投稿。その後、長文のスクリーンショットで真意を説明した。
「世界選手権で規定内ピンを使っていたにも関わらず、試合前のチェックでなぜかコントロールに引っかかり、直前でピンを変えさせられ、しかも手でつけられるということが、他の日本人女子選手たちに起きたからです。
私は同じピンでしたが、変えられませんでした。オフィシャルでも人間なので違うと思ったらNOとその場で抗議しなくてはならないと感じました」
「実際に救済はありませんでしたし、前にチームメイトが槍の着地の2~3メートル前を測られた時も、試合後抗議しても救済はありませんでした。救済があったと私が知っているのはスタジアムのワイヤーにぶつかってやりが落ちてきた選手が一度救済されている時はありました。これから海外で試合することも多いので備忘録として呟きました。あまり事実は共有されていないので、今後誰にでも起こる可能性があると思いました」と、思いをつづった。
この投稿に男子走り幅跳び代表だった吉田弘道が反応。「言い訳になってしまうと思い、墓まで持っていくつもりでしたが、僕も規定違反だと言われて直前に使ったことないピンに変えられました。初めての海外で試合に出られなくなってしまうのでは…という不安から従うしかできませんでしたが、モヤモヤした状態で試合に臨んでしまったことは間違いありません」と、告白した。
世界のトップ選手となった北口の勇気ある問題提起に、コメント欄やSNSでは「みんなが知るべき事例ですね」、「そんなことが!?あり得ない」、「勇気ある発言」、「日本陸連は対応を」との大きな反響が寄せられていた。