バスケW杯 渡辺雄太 代表引退懸けた五輪切符獲得に涙「死ぬまで日本代表です」来夏パリ五輪へ新案も?「また崖っぷちの状況つくる」

 歓喜を爆発させる日本代表チーム ©FIBA
 カボベルデ戦後のインタビュー中に感極まり、涙を拭う渡辺
 カボベルデを破ってパリ五輪出場権を獲得し、抱き合って喜ぶ渡辺(左)と河村
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 「バスケットボール男子・W杯・17~32位決定リーグ、日本代表80-71カボベルデ代表」(2日、沖縄アリーナ)

 世界ランク36位の日本は同64位のカボベルデに勝利し、今大会通算3勝2敗でアジア勢最上位を確定させ、24年パリ五輪出場権を獲得した。日本が自力で五輪出場を決めたのは1976年モントリオール五輪以来48年ぶりで、自国開催だった21年東京五輪に続く2大会連続8度目の出場。右足首のけがを抱えながら、NBAから唯一参加した渡辺雄太(28)=サンズ=は、五輪切符を逃せば代表引退と明言して臨んだ背水の陣での悲願成就に「もう最高です。やっと報われた気がします」と男泣きし、「死ぬまで日本代表です」と完全撤回した。

 試合終了の瞬間、あふれる想いと達成感でこらえられない涙をユニホームで拭った。代表引退を懸けて体を張り続けた渡辺は、盟友の主将・富樫勇樹と抱擁。日の丸を観客席に向かって振りながら雄たけびをあげ、前列の観客とタッチして喜びを分かち合った。

 不退転の覚悟を示し、チームを鼓舞した。「(代表引退は)勝手に言ったことだが、ああやって公で言った手前、今回負けたら本当に最後だと思っていたので、無事に代表活動を続けられそうでホッとしています」と安堵した様子。22歳の河村勇輝からは大会中に「まだ引退させません」と言葉もかけられたが、「頼もしかった」と目尻を下げ、改めて真意として「逃げ場をなくすという意味で言った。それでチームに火がついてくれたんだったら言って良かったと思うし、結果オーライかなと思う。(引退はしない?)いや、死ぬまで代表をやりますよ。死ぬまで日本代表です、僕は」と笑い飛ばした。

 自力で五輪出場を決めた喜びもつかの間、「これが第一歩。これで満足していたらこれ以上の成長はない。すごいことだと思うが、目指すところはもっともっと上にしていかないといけない。それこそ次に五輪で(今大会敗れた)ドイツやオーストラリアみたいなチームに勝っていかないと、また全敗で終わってしまうかもしれない」と危機感も強調。「ちょっとまたパリまでに自分への課題というか、崖っぷちに強い男なので、また自分で崖っぷちの状況を作って、パリでまた頑張りたいです」と、新たなストーリーの布石を打った。

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