最年少22歳・河村勇輝を支えた「スキル」と「強い気持ち」 挫折の連続を変えた高校恩師との出会い
「バスケットボール男子・W杯・17~32位決定リーグ、日本代表80-71カボベルデ代表」(2日、沖縄アリーナ)
世界ランク36位の日本は同64位のカボベルデに80-71で勝利した。今大会通算3勝2敗でアジア最上位を確定させ、24年パリ五輪出場権を獲得した。新司令塔としてホーバスジャパンを支えたのが最年少の河村勇輝(22)=横浜BC=だ。
フィンランド戦では4本の3点シュートを決めるなど25得点9アシスト。ベネズエラ戦では19得点、11アシストでダブルダブルを達成し、富樫に代わるPGとして五輪出場に貢献した。
順風満帆に見える競技人生も、挫折の連続だったという。172センチの身長。高校生までプロの道は考えたことさえなかった。それを変えてくれたのが福岡第一高の井手口孝監督。日々の練習で「スキル」と「強い気持ち」の重要性を説き続けられ、身長のことに一切触れなかった。次第に「気持ちの強さがあれば、体の大きさに勝るプレーができる」と心情が変化。身長を言い訳にすることなく、オフの日でも練習に没頭し、1年冬にスタメン入りし、チームは4度の全国制覇。今では日の丸を背負うまで成長を遂げた。
「世界で通用するプレーヤーになりたい」。目標を聞くと河村は必ずこう答える。海外リーグの“マーケット”とも言えるW杯。夢の海外挑戦。河村の名は世界にとどろいたはずだ。(デイリースポーツ・バスケットボール担当・谷 凌弥)