ホーバス監督 八村の五輪参戦は「やりたいなら、彼から声を」 48年ぶり自力出場は「全員がMVP」

 一夜明け会見を行った男子日本代表
 笑顔で記者会見する(前列右から)渡辺、ホーバス監督、富樫(後列右から)富永、河村、原
 八村塁
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 バスケットボール男子W杯でアジア最上位の19位となり、来年のパリ五輪で1976年モントリオール大会以来、48年ぶりの自力出場を決めた日本代表が3日、沖縄市役所で報告会見を行った。パリ五輪に向けて、今大会不在だった八村塁(レーカーズ)参戦の期待も高まるが、トム・ホーバス監督は「彼がやりたいのであれば、彼から声をかけてくると思う」「彼が来ても、うちのバスケットをやる」と特別視せず、不変を強調。会見では選手12人が激闘を振り返り、喜びを語った。

 12人誰がメンバーでもホーバス・ジャパンの軸は変わらない。48年ぶりの五輪自力出場を勝ち取り、次はパリへ。自身のNBAシーズンを考慮して、W杯を辞退した八村は大きな戦力として期待がかかるものの、ホーバス監督はきっぱりと言い切った。

 「やりたいなら、彼から声をかけてくる。私たちのスタイルは変わらない。彼が来てもうちのバスケをやる。(チームに)入ってはほしいけど、来ないならこのメンバーでいいチームを作りましょう。自信あります」

 5戦全敗だった19年大会の31位から4年の時を経て、19位にジャンプアップ。初戦はドイツに敗れたが、ここから日本の底力を見せた。8月27日のフィンランド戦では、最年少22歳の富永、河村が躍動して18点差を覆す大逆転。31日のベネズエラ戦では、最年長33歳の比江島を中心に15点差をひっくり返した。渡辺、ホーキンソンは全試合で奮闘し、チーム一丸で歴史に残る3勝をつかんだ。

 東京五輪銀メダルだった女子代表を「スーパースターはいないけど、スーパーチーム」と語った指揮官だが、男子代表には「まぁまぁだね」と辛口評価し、会場は大爆笑。その上で「この2年間60人ぐらいトライアウトやって、残った12人が100%を出してくれた。全員がMVP。このチームは当たり前にスーパー。でも天井がどこまであるか分からない。もっともっとできる」と、さらなる成長に期待した。

 「アジア最上位」の目標を列島が共有し、大きな力を与えてくれただけに「パリの目標はゆっくり考えます」と慎重だ。W杯は出場32チームで、五輪は12カ国。1勝のハードルはさらに上がる。「僕のバスケットは1人じゃない。NBA選手がいてもチームプレーが必要。1人だけスーパースターがいると、みんながスーパースターを待ってしまう。このバスケットは、迷わず自分の力を使える」。大舞台まで残り約1年。名将がここからまた新たなスーパーチームを作り上げる。

 ◆パリ五輪男子出場国 12チームが出場する。1枠は開催国のフランス。今回のW杯では7枠(アフリカ1、アメリカ大陸2、アジア1、ヨーロッパ2、オセアニア1)が争われ、8位以上を決める決勝トーナメント前に、アジア枠で日本、オセアニア枠でオーストラリア、アフリカ枠で南スーダンが確定している。残り4枠は2024年7月開催予定の五輪最終予選で争われる。

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