バスケ元日本代表のファジーカスが今季限りで現役引退「自分に残っているのはあと1年」米国出身の38歳、Bリーグ初代MVP

 シーズン前の出陣式に出席し、今季限りでの引退を発表したニック・ファジーカス
 川崎の出陣式に出席し、今季限りでの引退を発表したニック・ファジーカス
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 バスケットボール男子で元日本代表のニック・ファジーカス(38)=川崎=が16日、今季限りでの現役引退を発表した。この日、川崎市のとどろきアリーナで行われた宇都宮とのプレシーズンマッチに出場後、今季に向けた出陣式であいさつし「今年で引退します」と報告。場内のファンからは「え~っ!?」というどよめきに包まれた。

 ファジーカスは米国出身で、NBAでもプレー。12年に来日し東芝(現川崎)に入団すると、Bリーグでは初年度の16-17年からプレーし、同シーズンの得点王と初代MVPに輝いた。18年に日本国籍を取得し、日本代表に選出されると、19年W杯中国大会は全5試合に出場。23年W杯予選にも出場し、今夏のW杯(沖縄ほか)日本代表候補にも選ばれていたが、メンバー入りはしなかった。

 引退を電撃発表したファジーカスは「驚きを隠せないファンの方も多いと思います。川崎で12年やってきて、プロになって17、8年を過ごしてきたが、自分に残っているのはあと1年だと感じた。ここまで川崎のファンに支えられ、日本のバスケに関わってきて、最後に1回見に行きたいとか、『ニック・ファジーカスのプレーを見たよ』と言っていただくために、(開幕前の)この場で発表しようと思った」と経緯を説明。「最後の1年、僕自身の最後を持って、チームを頂(優勝)に持っていくことが目標。この判断は僕と家族全員で決めた。去年の終わりくらいから考えていて、今年の夏にも考えて決断に至った。川崎の皆さんに、僕が最後にプレーして優勝する姿を見届けて欲しいなと思います」と集大成の誓いを込めた。

 ◆ニック・ファジーカス 1985年6月17日、米国出身。2007年にNBAドラフト2巡目でダラス・マーベリックスに指名された。12年に来日し、川崎に入団。18年に日本国籍を取得し、日本代表では19年W杯に出場した。207センチ、114キロ。

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