島田麻央、大技2本へ不屈の源は「浅田真央さんの姿に憧れ」 ジュニアGP大阪大会優勝
「フィギュアスケート・ジュニアGP大阪大会」(16日、関空アイスアリーナ)
女子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)1位の昨季の世界ジュニア女王、島田麻央(14)=木下アカデミー=は140・41点。合計213・86点で完全優勝した。
フリー曲「Benedictus」では、冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に成功。続く4回転トーループで転倒した。調子が上がっていなかったという4回転トーループだが、島田は「挑戦する姿を見せたかった」とリスク承知であえて挑んだ。
「失敗はしたけど後悔はしていない」。大技の転倒は体力を大きく消耗する。しかし、そこから崩れなかったのは練習の成果だ。他ジャンプのすべてで加点を得てスピン、ステップも取りこぼさず。15日にオータム・クラシックを制した世界女王の坂本花織をフリー、合計とも上回る今季世界最高を出した。
小学生の頃、自身の名前の由来になっている浅田真央さんが、トリプルアクセルに何度失敗しても挑む姿を見て「憧れていた」と島田。前向きに踏み切る3回転半と、後ろ向きに踏み切る4回転は「全然違うジャンプ」だけに、両方の調子をそろえるのが難しい。
それでも、大技2本を「次は両方成功できるようにしたい」と言い切る14歳。その芯の強さも浅田さんをほうふつとさせる。