正代 2大関撃破 苦手の貴景勝を押し出し混戦演出 付け人の“珍アドバイス”効いた

 「大相撲秋場所・7日目」(16日、両国国技館)

 平幕正代が大関貴景勝を押し出し、3勝目を挙げた。豊昇龍戦に続いて今場所2人目の大関撃破。三役復帰を期す元大関が混戦模様を演出し、存在感を示した。貴景勝は2敗に後退。新大関豊昇龍は小結錦木に屈して4敗目を喫した。かど番の大関霧島は玉鷲を下して2敗を守った。トップは1敗の高安、熱海富士の平幕2人。2敗で8人が追う。

 前に出る正代は強い。激しい攻防の中、貴景勝の強烈な張り手を浴びてもひるまなかった。相手の引きに素早く体を寄せると、力強く押し出し。「引くっていうのが頭になかったのがよかった」とうなずいた。

 過去の対戦成績は6勝15敗。合口の悪い相手の攻略に“珍アドバイス”が効いた。付け人の三段目将豊竜にかけられたのは「下がって負けるなら、引かれて負けてきてください」との言葉。正代は「(そんなことを言う付け人は)なかなかいないでしょ」と言いつつ、「それで肩の力が抜けたのかもしれない」と効果を認めた。

 4日目の豊昇龍戦に続く大関撃破。役力士で唯一1敗だった貴景勝に勝ち、混戦の秋を演出した。「3勝中2勝が大関か。う~ん…今日みたいな相撲がとれるなら、もうちょっと他の相撲も内容よくできたんじゃないかと考えさせられる」。安定しない内容に浮かない顔の正代だが、そんな爆発力が最大の魅力。元大関の地力で場所を盛り上げれば、三役復帰も近づいてくる。

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