平野美宇 パリ五輪代表“死守”へ勝負所「(伊藤美誠を)どれだけ離せるかがカギ」杭州アジア大会に出発「1勝でも多く」
卓球女子の平野美宇(23)=木下グループ=が19日、杭州アジア大会(23日開幕・中国)への出発前に成田空港で取材に応じた。今大会は日本協会が設定する24年パリ五輪代表選考ポイントの対象で、優勝すれば最大80点が加算される。現在420点で五輪シングルス切符圏内の2番手につけているが、3番手の伊藤美誠(スターツ)に10・5点差まで迫られているだけに、「最低限のポイントをしっかり獲得することが大事。1勝でも多く勝ちたい」と意気込んだ。
パリ五輪代表レースは佳境に差しかかっており、残る選考対象大会は3大会。首位を独走する早田ひな(日本生命)は初の五輪切符をほぼ手中にしており、今大会後にも確定する可能性がある。2枠目を巡って平野と伊藤が肉薄しているものの、今回のアジア大会は早田と平野が代表権を得ており、中国勢2人を除いて4強入り(選考ポイント=40点)できるチャンスも大きい。平野は「私は(残り)3大会あって、伊藤選手は2大会。この大会は私しか出場しないのでマイナスはないし、どれだけ(伊藤を)離せるかがカギ」と勝負所と位置づけた。
東京五輪の代表争いでは最終盤で石川佳純に逆転を許し、シングルス代表を逃している。「今回(パリ五輪)は絶対にシングルスに出たい気持ちがある。強い気持ちで、やってきたことを信じてシングルスに絶対に出場したい」と決意を込めた。
◆パリ五輪代表選考ポイント女子上位6人(9月11日、日本協会発表)
(1)早田ひな=640・5点
(2)平野美宇=420点
(3)伊藤美誠=409・5点
(4)木原美悠=268点
(5)佐藤瞳=230点
(6)張本美和=226・5点
◆卓球のパリ五輪への道 日本協会が国内選考会を中心に独自に設定したポイントで争うパリ五輪代表選考は、来年1月の全日本選手権終了時点での上位2人がシングルス代表に決まる。残る対象試合は、杭州アジア大会(9月23日開幕・中国)=最大80点、第6回パリ五輪代表選考会(11月・大阪)=最大100点、全日本選手権(来年1月・東京体育館)=最大120点=の3大会。また、年内のTリーグ個人成績が加算される他、国際大会で中国トップ3に勝利した場合はボーナスポイントが入る(杭州アジア大会は対象外)。