レスリング パリ五輪代表決めたレスラー高谷大地、帰国取材中に愛妻と再会し歓喜のハグ 芙早乃夫人「今までの人生で一番うれしい」
レスリングの世界選手権(ベオグラード)の男子フリースタイル74キロ級で銅メダルを獲得し、日本協会の基準を満たして24年パリ五輪代表に決まった高谷大地(28)=自衛隊=が21日、成田空港に帰国した。取材対応中には、日本国内で応援していた芙早乃夫人(29)の姿を見つけて久々に対面。報道陣の前に呼び込んで、愛のハグで喜びを分かち合う、ほほえましい一幕があった。
世界の壁が高い中量級で、快挙ともいえる五輪切符を持って凱旋した。「自分が(五輪出場権を)得られたことにまだ実感がない。(想像以上に)知り合いからも連絡が来て、五輪(の影響力)ってすげえなと」。
同階級での世界選手権のメダル獲得も、五輪3大会連続出場の兄、高谷惣亮(34)が14年大会で準優勝して以来。長く偉大な兄の陰に隠れがちだったが、今大会はタックルや組み手で自分のペースをつくり強敵を次々撃破した。準々決勝では世界王者カイル・デイク(米国)に惜敗したものの、28歳にして大きな飛躍を遂げ「自分の力が通用することがわかった」と胸を張り、初の夢舞台へ「1年後に向けて体をつくっていきたい」と決意を新たにした。
20年に結婚した芙早乃さんの存在も大きかった。今大会も愛妻が手作りしたお守りを肌身離さず、シングレットの中にしのばせて試合を戦ったという。
さらに、空港で久々に対面した妻からは、自身が大好きな「ちいかわ」のキャラクターが乗った小さな花束を渡され、サプライズの祝福に目尻を下げた。逆に、高谷から銅メダルを首に掛けられた芙早乃さんは「わ~。重~い」と感激した様子で、「今までの人生で一番うれしいです」と声を弾ませていた。