復活Vの貴景勝を支えた〝同級生付け人〟 師匠の許可を得て部屋の垣根超えサポート

 「大相撲秋場所・千秋楽」(24日、両国国技館)

 大関貴景勝が逆転で4場所ぶり4回目の優勝を飾った。両膝のケガで名古屋場所を全休。7度目のかど番で臨んだ場所で、執念の復活を果たした舞台裏を担当記者が明かした。

  ◇  ◇

 復活Vには気の置けない同級生の存在が大きかった。埼玉栄高でチームメートだった三段目の清乃海(玉ノ井)と幕下土佐緑(阿武松)が部屋の垣根を越え、付け人として貴景勝をサポートした。

 清乃海は相撲の大会で知り合った小学校4年生からの付き合い。今年夏場所の約1週間前に大関から「付いてくれるか?」と連絡をもらった。「ビックリしたけど、よく知っているので」と師匠の許可を得て快諾した。

 心がけているのは「少しでも気持ちよく土俵に出られるように、どれだけ集中して送り出せるか」。取組前は自分からは話さず、話しかけられれば、たわいもない話で「リラックスしてもらえれば」と和ませる。取組後は支度部屋ですぐに振り返って“反省会”。聞かれたことに「しっかり話せるように」と自身の見立てを述べる。意見を求められるのも、大関が信頼を寄せているからこそだろう。

 「弱音を吐かない。メンタルの強さと土俵上の姿は、同級生だけど格好いい」と貴景勝に尊敬のまなざしを向ける清乃海。優勝に貢献した15日間に「なかなか経験できることじゃない。ありがたいですね」と言って浮かべた笑みに、たっぷりの充実感がにじんだ。(デイリースポーツ大相撲担当・藤田昌央)

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