本多灯 今大会競泳日本勢初の金 世界選手権の悪夢払拭「最高の4個メができた」
「アジア大会・競泳」(26日、杭州)
競泳男子400メートル個人メドレー決勝で本多灯(21)=イトマン東京=が4分11秒40で競泳日本勢に金メダル第1号をもたらした。
2カ月前の悪夢を振り払った。本多は、7月の福岡世界選手権で予選敗退を喫した400メートル個人メドレーで頂点に。競泳ニッポンにとって今大会初の金メダルに「ほっとしている。今できる最高の400メートル個人メドレーができた」と喜んだ。
得意のバタフライで先行。続く背泳ぎと平泳ぎは課題とする泳法で、世界選手権3位の瀬戸に逆転を許したが、想定はしていただけに「焦らず、落ち着いていけた」という。最後の自由形で前を泳ぐ先輩を抜き去った。
400メートル個人メドレーは昨年の世界選手権で7位。今年の福岡大会は不調で、精神面の不安が生じた。これが優勝も期待された200メートルバタフライに影響して3位という不本意な結果に終わった。
競泳の男子主将を務める今大会は予選から納得の泳ぎで、同じ轍(てつ)は踏まなかった。次の個人種目は、競泳最終日の29日に行われる200メートルバタフライ。東京五輪で銀メダルを獲得した種目へ「いい調子で来ている。自己ベストを出して、1位を取って終わりたい」と2冠を狙う。
◆今大会のここまでの競泳日本勢 金メダルは本多の1個。銀メダルは、男子400メートル個人メドレーで本多に続いた瀬戸大也(CHARIS&Co.)や、女子50メートル平泳ぎの鈴木聡美(ミキハウス)ら4個を獲得。銅メダルは女子400メートル自由形の小堀倭加(あいおいニッセイ同和損保)ら9個を手にしている。