女子ケイリン佐藤水菜 中国勢抑え初金メダル 地力の高さ示す「勝ちたいという気持ちで挑めた」
「アジア大会・女子ケイリン」(27日、杭州)
自転車の女子ケイリンで佐藤水菜(24)=日本競輪選手会=が初の金メダルを手にした。4000メートル団体追い抜きの日本は男女とも決勝で中国を下した。
白熱した決勝で真っ先にゴールすると、佐藤はガッツポーズをして喜びを爆発させた。1回戦から危なげなく勝ち上がり、決勝では最後に地元中国選手との接戦に勝って金メダル。世界で実績を積んだ実力を示し「勝ちたいという気持ちで挑めた」と白い歯を見せた。
ペースメーカーが外れた残り3周。「正直良くない展開だった」と前に出られずスピードも勢いもなくなっていた。それでも最後の1周に入って前に出ると、中国選手の追い上げをかわしてそのままゴールした。
世界選手権では21年から2年連続で銀メダルを獲得していたが、今年は準々決勝で敗退した。「世界選手権では思うような走りができなかった。だからこそ、今回はしっかり戦いたい」。不安を断ち切り、アジアでは絶対的な強さを示した。
ケイリンは12年ロンドン五輪から採用されている。日本選手の出場は東京大会のみで、パリ五輪への期待が膨らむ。「一歩ずつ目の前のことをしっかりとクリアしていきたい」と来年を見据えた。