早田ひな 世界4位の中国選手撃破でアジア大会29年ぶり決勝進出 再びマッチポイントしのぎ大逆転勝利
「アジア大会・卓球」(1日、杭州)
女子シングルス準決勝が行われ、世界ランク9位の早田ひな(23)=日本生命=は、同4位の王芸迪(中国)をフルゲームの末4-3で撃破し、決勝進出を決めた。日本勢で同種目の決勝に進出するのは、1994年広島大会で優勝した小山ちれ以来29年ぶり。金メダルに王手を懸け、世界ランク1位の世界女王・孫穎莎(中国)と対戦する。
劇的な逆転勝利で歴史の扉を開けると、声を上げながらしゃがみ込み、両手を握ってガッツポーズした。2-2で迎えた勝負の第5ゲーム。早田は10-7と先にゲームマッチを握ったものの、5連続失点で奪われて後がなくなった。第6ゲームも10-11とマッチポイントを握られたが、正念場をしのいで15-13でもぎ取り、フルゲームに突入。最終ゲームもジュースの接戦となったが、失点時も笑顔を交えながら冷静に戦い抜き、最後はバックハンドで決着をつけ12-10で競り勝った。
早田は、今年5月の世界選手権でも当時世界ランク3位の王芸迪相手に9度のマッチポイントをしのいで逆転勝ちし、銅メダルを獲得。日本国内のパリ五輪代表争いでトップを独走している左腕エースが、卓球王国に対しても着実な成長を示した。
早田は準々決勝で鄭怡静(台湾)を破り、2010年広州大会3位の福原愛以来となる日本勢13年ぶりのメダル獲得が確定していた。