バレー男子 まさかの逆転負けで五輪切符暗雲 選手呆然 開幕戦苦戦ひきずる 石川祐希「悪いイメージがまた出ていた」高橋藍「リズム作れず」
「バレーボール男子・W杯、日本代表2-3エジプト代表」(1日、代々木第一体育館)
世界ランク5位の日本は同19位で、アフリカ王者のエジプトに2-3(25-14、25-10、23-25、23-25、13-15)でまさかの大逆転負け。8チーム中下位2チームとの開幕2連戦で、勝ち点をわずか3しか奪えず、上位2チームが得るパリ五輪出場権獲得へ暗雲が垂れ込めた。
2セット先取からフルセットまで持ち込まれた前夜のフィンランド戦と同じ展開。ただ違ったのは、勝ちきれなかったこと。圧倒する形での2セット連取から暗転。第3、4セットを競り負けると、最終第5セットも、一進一退の攻防から相手のブロックで流れを奪われ、2戦目にして早くも初黒星を喫した。選手は硬い表情でコートに立ち尽くした。高橋は険しい表情で敗北を受け止めた。
取材ゾーンを通る選手たちの表情は暗く、主将の石川祐希は「昨日と同じようにしちゃいけないというのがあったのかな。慌てているのか、変に力が入っているのか分からないですけど、それで相手に点を決められるケースが多かった。昨日の悪いイメージが今日の3セット目からまた出ていた」と振り返り「残りは勝つしかない。切り替えてプレーできるか」と、前を向いた。高橋は「リズムを作れなかった。最後は自分たちのディフェンスが崩れたのが敗因」と、受け止めた。
また、ブラン監督は「予想外の敗戦」と語り、「ネーションズリーグ、アジア選手権の時のようなチームに戻れるかを話し合いたい」と、見据えた。
ランク下位チームと当たる開幕2連戦は、3-0、3-1による連勝で勝ち点6を見込んでいたはずだった。また、連戦の中で終盤の難敵スロベニア、米国までに消耗はなるべく減らしたいところだった。ネーションズリーグで46年ぶりの世界大会メダルを獲得し、タレントもそろい、人気爆発中の日本男子。まさかの逆境に立たされた。
日本は1日の休みを果たし、3日に世界ランク18位のチュニジアと対戦する。