バレー男子 魔さか逆転負け ブラン監督「予想外の敗戦」格下エジプトに 今大会でのパリ切符に暗雲
「バレーボール男子・W杯、日本代表2-3エジプト代表」(1日、代々木第一体育館)
日本はエジプトに2-3で逆転負けして初黒星を喫し、1勝1敗となった。第1、第2セットは圧倒したが、第3セット以降は相手のパワフルな攻めに押され、第5セットも終盤にミスが出て屈した。エジプトは1勝1敗。米国はフィンランド、スロベニアはトルコにそれぞれ3-0で勝って2連勝。セルビアはチュニジアを3-0で退けて初勝利(1敗)。トルコは1勝1敗。フィンランドとチュニジアは2連敗となった。3日の第3戦で日本はチュニジアと対戦する。
五輪切符の懸かる大一番で痛すぎる1敗だ。日本は過去19勝5敗と大きく勝ち越す格下のエジプトに、2-0から3連続でセットを奪われ、まさかの逆転負け。ネーションズリーグで世界大会46年ぶりの銅メダル、アジア選手権優勝と順調に調子を上げて今大会を迎えていただけに、試合後は選手全員がぼうぜんとしていた。
ブラン監督は「予想外の敗戦。ブロックなど全ての要素が不安定。ネーションズリーグ、アジア選手権の時のようなチームにどう戻れるか、これから話し合いたい」と首を何度も横に振った。
序盤は順調だった。石川、高橋藍、西田の主力3人がサーブを効果的に打って相手を崩し、順調に得点を重ねた。2連勝が目前まで迫った第3セット。悪夢が待っていた。
エジプトが選手交代で守備を強化。日本はそれまで相手のサーブレシーブの弱点を突いていたが、そのターゲットがいなくなり、リズムが少しずつ崩れた。相手の強打に押され、守備も悪循環。9月30日のフィンランドとの初戦でも2-0から2セット奪われていただけに、コート内は不穏な空気が漂った。
結局この日は立て直せず、最後はタッチネットで敗戦。石川は「昨日と同じようにしてはいけないというのがあったのかな。理想の形は作れているのに、相手にやられてしまうケースが3セット目以降ほとんどだった。慌てているのか、変に力が入っているのか分からない」と反省が口をついた。
もちろん、まだ下を向くわけにはいかない。1敗とはなったものの、あと5戦残っている。中1日で次戦は世界ランク18位のチュニジア戦。「残りは勝つしかない。いかに切り替えてプレーできるか。引きずらないようにしたい」と必至に前を向いたエース。もう負けるわけにはいかない。