平野美宇 パリ五輪代表争い残り2戦へ「最後まで突っ走りたい」アジア大会16強も前向き、2番手争い伊藤美誠に僅差リード
卓球女子の平野美宇(23)=木下グループ=が3日、杭州アジア大会を終えて成田空港に帰国した。シングルスでは、ピョン・ソンギョン(北朝鮮)に苦杯を喫して3回戦敗退。日本協会が設定するパリ五輪代表選考ポイントの対象大会だったが、伏兵に足をすくわれて加算は10点にとどまり、合計430点。あと2大会を残して3番手の伊藤美誠(スターツ)との差は20・5点と、今回で大きく離すことはできなかったものの、「もっと稼ぎたかったが(ポイントは)プラスにはなったのでポジディブに受け止める。あと2大会が大事になってくるので、最後まで突っ走りたい」と前を向いた。
北朝鮮選手は国際大会に近年ほぼ出場しておらず、今回の相手も18年ユース五輪で1度勝って以来、2度目の対戦だった。「普段大会に出てこないが、北朝鮮選手の強さを改めて感じた。粘り強い。五輪で当たったときの怖さはある。いい経験になった」と警戒を強めた。
また、今回は早田ひな(日本生命)がアウェーの中で世界ランク4位の王芸迪(中国)を撃破し、日本勢として29年ぶりに決勝進出。快挙となる銀メダルを手にした。選手村から行動を共にし、現地観戦していた平野は「早田選手は意識が高い。普段から結果を残している選手が(大舞台でも)メダルを獲得していて、やっぱりすごい」と脱帽し、「私も普段の生活から意識を高く持ちたい」と刺激を受けていた。
◆パリ五輪代表選考ポイント女子上位6人(10月2日、日本協会発表)
(1)早田ひな=700・5点
(2)平野美宇=430点
(3)伊藤美誠=409・5点
(4)木原美悠=268点
(5)佐藤瞳=230点
(6)張本美和=226・5点
◆卓球のパリ五輪への道 日本協会が国内選考会を中心に独自に設定したポイントで争うパリ五輪代表選考は、来年1月の全日本選手権終了時点での上位2人がシングルス代表に決まる。残る対象試合は、第6回パリ五輪代表選考会(11月・大阪)=最大100点、全日本選手権(来年1月・東京体育館)=最大120点。また、年内のTリーグ個人成績が加算される他、国際大会で中国トップ3に勝利した場合はボーナスポイントが入る。