バレー日本男子 天国の東京五輪代表・藤井直伸さんに捧げたパリ五輪切符 高橋健太郎「彼の夢を担いで一緒に戦った」
「バレーボール男子・W杯、日本代表3-0スロベニア代表」(7日、代々木第一体育館)
世界ランキング4位の日本が、同7位のスロベニアと対戦。4戦連続となるストレート勝ちでこの大会の2位以上が確定し、来夏のパリ五輪出場が決まった。歓喜の輪の中では、今年3月に胃がんのため31歳の若さで死去した東京五輪男子代表セッターの藤井直伸さんの「背番号3」のユニホームを掲げ、涙しながらパリ五輪切符を捧げた。
東レでも同僚だった高橋健太郎は「藤井さん、やったぞ!」と、涙ぐみながら恩人のユニホームを高々と掲げた。「(パリ五輪出場は)僕の夢でもあるが、藤井さんの夢だった。パリに行きたいという彼の夢を担いでこの場所にいるので、僕の原動力になってくれた。藤井さんが導いてくれて、一緒に戦った。彼のためにパリに行きたかった」と感謝を込めた。
藤井さんのユニホームを着てコート上でのインタビューに臨んだセッターの関田誠大は、涙で声を詰まらせながら「本当にしんどかったし、藤井さんがいたかった場所(五輪予選のコート)に自分も立って、精いっぱい頑張ろうと思った。みんなが一生懸命助けてくれた結果、勝てて良かった」と感慨を込めた。