ラグビー日本 2大会連続8強入りならず 稲垣は涙、松田は号泣「悔しさしかない」 アルゼンチンと死闘も一度もリード奪えず苦杯 5トライ献上
「ラグビー・W杯・1次リーグD組、日本代表27-39アルゼンチン代表」(8日、ナント)
1次リーグ最終戦が行われ、世界ランク12位の日本は同9位のアルゼンチンに敗れ、2大会連続の8強入りはならなかった。日本は2勝2敗の勝ち点9でD組3位だった。アルゼンチンがD組2位で1次リーグを突破した。
勝てば2大会連続の決勝トーナメント進出、負ければ敗退の状況で迎えた一戦。過去1勝5敗、07年大会では3位となっている南米の強豪に序盤は主導権を握られた。開始2分でトライを奪われると、同16分にファタカバのトライから同点に追いついたが、23分にラブスカフニがハイタックルでシンビンに。その間に、トライ、ペナルティーゴールを奪われて、突き放された。
それでも前半38分にフィフィタから斎藤につないでトライを奪い、1点差に迫って前半14-15で終えた。
後半、日本はチャンスの流れで、具智元が足を痛めて交代に。直後にアルゼンチンのカレーラスにこの日、2トライ目を奪われて、8点差をつけられた。
それでも諦めない日本は、松田のペナルティーゴールで5点差に。さらに後半15分にレメキがドロップゴールを決めて、2点差に迫った。
しかし、直後、自陣でスクラムから右サイドに展開されて、アルゼンチンにトライを許し、9点差に。ここで日本は松島に代えて、ナイカブラを投入し、巻き返しを図った。
後半23分、スクラムで相手のペナルティーを引き出すと、ペナルティーゴールを狙わずに、モールからのトライを狙う積極策。その後、右に展開して、ナイカブラがトライを奪い、2点差に迫った。
しかし、直後にカレーラスにこの日3トライ目を奪われて突き放され、さらにペナルティーゴールで12点差をつけられた。
そのまま逃げ切られ、一度もリードを奪えずに敗れた。
試合後は稲垣啓太は涙を浮かべ、松田力也は号泣。前回大会の主将リーチ・マイケルは、今大会の主将の姫野和樹と健闘をたたえ合い、抱き合った。松田は「本当に勝てるところまできたと思うし、勝てなくて悔しさしかない。勝って恩返ししたかったけど、申し訳なく思います」と、敗戦を噛み締めた。