川内優輝 パリ五輪代表選考のMGC雨予報で勝機「いいじゃん!俄然モチベーション上がる」130回目マラソンで経験武器に

 あいさつする川内優輝(撮影・吉澤敬太)
 フォトセッションに臨む夫・川内優輝の姿を撮影する川内侑子(左)と増田明美さん(中央)、日本陸上競技連盟の強化委員会マラソン強化戦略プロジェクトリーダーの瀬古利彦氏(右)=撮影・吉澤敬太
 130回目のフルマラソンとなるMGCへ向けて意気込みを語る川内優輝。手前は大迫傑(撮影・吉澤敬太)
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 男女マラソンの24年パリ五輪代表選考会となるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)が15日に国立競技場発着のコースで開催される。出場選手の記者会見が13日、都内で行われた。男子の川内優輝(36)=あいおいニッセイ同和損保=は「過去129回のフルマラソンの経験がある。世界選手権、アジア大会などいろいろ走ってきたので、経験を生かした走りを見てほしい」と、1人だけ全く次元の違う数字を掲げて会見場をドッと沸かせた。

 運命の大一番を前に、百戦錬磨の“ダークホース”が怪気炎を上げた。大迫傑、鈴木健吾らトップランナーが一堂に会する国内最高峰のレースとなるが、ペースメーカー不在の一発勝負とあって「こういうレースの方が、過去に(自分は)ボストンとか世界選手権とかいろいろ走っているので、いい走りができる可能性は多い」とプラスに捉えた。

 さらに、当日の15日午前は雨予報。多くのランナーにとっては悪条件となるが、“ミスターマラソン”にとっては勝機でしかなく「天気予報を見たときに『お、いいじゃん!』くらいに思った。俄然モチベーションは上がっています」とニヤリ。雨のレースで優勝争いを演じた2010年東京マラソンを例示し、「雨の中で4番で(3位の)佐藤敦之さん、(2位の)藤原新さんと2秒差だった。あの走りをしたことで翌年の飛躍につながった。13年ぶりの東京の雨なので、すごく楽しみにしています」とカッと目を見開き、声を弾ませた。

 五輪代表枠は男女各3人で、2位以内に入れば五輪代表に決まる。男子は総勢61人が出場するが、川内は「(代表選考で)私に負けているようでは日本のマラソンが暗黒期に入ると思う」と自身をハードルとしつつ、「100%全力を尽くすだけです」と初の五輪切符を見据えて決意を込めた。

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