MGC女子 逆転Vのニューヒロイン、鈴木優花「自分らしい冷静かつ大胆な走り。うれしい」山下佐知子監督「潜在能力かなりのもの」認める逸材
「マラソングランドチャンピオンシップ」(15日、国立競技場発着)
24年パリ五輪代表選考会を兼ねて行われ、女子は鈴木優花(24)=第一生命=が2時間24分9秒で1位、東京五輪8位入賞の一山麻緒(26)=資生堂=が2時間24分43秒で2位に入り、五輪代表に内定した。
鈴木は一度は一山のスパートについていけず離されたが、じわじわと追い上げて、38キロ過ぎに逆転。そのまま歓喜のゴールテープを切った。
レース後は「自分らしい冷静かつ大胆にっていう走りを実行した中で勝ち取ることができて本当に嬉しく思います。ここが本当にスタートラインに過ぎないと思っていて、世界と戦うまでは本当にまだまだ差があると思うので、ここからしっかり力を入れて、パリ五輪に向けて1年間しっかり準備していきたい」と、笑顔とともに、パリへの誓いを立てた。
数々の名ランナーを輩出してきた第一生命の山下佐知子監督が「ポテンシャルの高さはこれまで見てきた選手の中でもかなりのものがあると感じている」と話す逸材。04年アテネ五輪金メダルの野口みずき以来の五輪メダルへ、さらなる飛躍が期待される。
鈴木優花(すずき・ゆうか)1999年9月14日、秋田県出身。中学まではバスケットボール部で、高校から本格的に陸上を始めた。19年に大東大に進学。富士山女子駅伝では1年時に7区で区間新。全日本大学女子駅伝では1年から3年連続で区間賞を獲得した。2年時はユニバーシアードのハーフマラソンで金メダル。初マラソンとなった22年3月の名古屋ウィメンズでは、学生新記録を樹立した。23年3月の同大会では6位入賞。22年春から第一生命に所属。