柔道パリ五輪代表の斉藤立、来春からJESグループ入社、井上康生氏がGM 学生最終戦は団体4強で涙「五輪で力に変える」
柔道男子100キロ超級で来夏のパリ五輪代表に決まっている斉藤立(21)=国士舘大=が22日、来年4月からジャパンエレベーターサービス(JES)グループに入社することを発表した。兵庫・ベイコム総合体育館で行われた全日本学生体重別団体優勝大会に出場後、表明した。同社は今年春に新しく設立された実業団チームで、日本男子代表前監督の井上康生氏(45)がゼネラルマネジャー(GM)を務める。
斉藤は大学卒業後の進路について「JESグループにお世話になります」と明かした。現在と同じ国士舘大に拠点を置きながら、男子代表現監督の鈴木桂治氏(43)、同社の井上GMという、亡き父・斉藤仁氏が日本代表で育てた2大スターに師事し、悲願の金メダルを目指す。
この日は「国士舘」の看板を背負って戦うラストマッチで、斉藤自身は3試合全て一本勝ちを収めて仲間を鼓舞したが、チームは準決勝で筑波大に1-2で惜敗。20歳で全日本選手権を制覇した規格外の怪物も、4年間での主要団体タイトルは今年6月に16年ぶりの頂点に導いた全日本学生優勝大会の1度で終わった。今年2冠での有終はならず「悔しい。4年間(チームの)足を引っ張ってばかりで後悔しかない」と涙しつつ、「この(苦い)経験をこれからの個人戦や、五輪でも力に変えられる。この経験が、自分が強くなる分岐点になる」と言い聞かせた。