フィギュア吉田陽菜 日本勢トップ4位 演技後半の2連続3回転成功「表彰台を目指していけるように」
「フィギュアスケート・スケートアメリカ」(22日、アレン)
女子フリーが行われ、GPデビュー戦でショートプログラム(SP)9位の吉田陽菜(18)=木下アカデミー=がフリー3位の131・58点、合計190・98で日本勢トップの4位だった。千葉百音(木下アカデミー)は合計177・79点で6位、河辺愛菜(中京大)は168・98点で8位だった。日本女子がGPの表彰台を逃すのは2季ぶりで、ウクライナ侵攻に伴う強豪ロシア勢の除外後は初めて。ルナ・ヘンドリックス(ベルギー)がSP、フリーともに1位の合計221・28点で快勝し、GP通算2勝目を挙げた。
フリー冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で着氷が乱れても、吉田の集中は途切れなかった。2回転半-3回転、演技後半の2連続3回転など次々とジャンプを決めてSP9位から挽回。表彰台まであと一歩に迫り「精いっぱい最後まで諦めずにできた。しっかり練習してきたことが出せてうれしい」と顔をほころばせた。
尺八が奏でる和の曲調で「鶴」をテーマに演じた。「他の選手にはない魅力、神秘的なものがある」と自負するプログラム。長い手足が目を引くスケーターは、赤い手袋をはめた左手で鶴の頭を表現し、スピン、ステップは最高難度のレベル4を獲得した。
出身の愛知から京都に拠点を移して成長し、ジュニアGPで2勝した昨季は全日本選手権6位、四大陸選手権8位とシニアの舞台でも存在感を示した。
今後はGP第4戦の中国大会(11月10日~12日)に出場する。GPデビュー戦で自信を深めた18歳は「表彰台を目指していけるようにしたい」と目を輝かせた。