貴景勝 3度目の綱とりへ意欲 過去2度はケガで途中休場「生かせるものはたくさんある」

 「大相撲九州場所」(12日初日、福岡国際センター)

 大関貴景勝(27)=常盤山=が31日、福岡市内で取材に応じ、綱とりの可能性がある九州場所への抱負を語った。秋場所で4度目の優勝。「せっかく優勝したからには今場所も優勝して、最後の番付(横綱)は自分が決めることじゃないので、周りに評価していただけるように頑張る」と意欲をみなぎらせた。

 過去2度の綱とりはケガで途中休場。21年初場所は未熟さゆえの焦り、今年の春場所は負傷した自分の弱さを原因と分析した。3度目の挑戦へ「生かせるものはたくさんある」と、苦い経験を糧にできると信じている。

 必要なのは“シン・貴景勝”への進化だ。最も大事な点を「先場所のいい記憶を全部消し去ること」と即答。対人競技のため、優勝場所が最高の状態とは限らないという考えになったとし「今場所は今場所で、また新しい気持ちで、いい成績を残すという気持ち」と心構えを明かした。

 秋巡業でも順調に稽古を積んだ。「自信を持って臨みたい。もちろん全勝目指してやります」。優勝2回と験のいい福岡で、最大の夢をかなえる。

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