本田真凜「号泣した」9年連続で全日本出場決定「スケート21年目で1番緊張」学生ラストイヤー、東日本ギリギリ5位死守
「フィギュアスケート・東日本選手権」(4日、テクノルアイスパーク八戸)
女子フリーが行われた。16年世界ジュニア選手権金メダリストでショートプログラム(SP)4位の本田真凜(22)=JAL=は90・28点。合計142・12点で5位以上が決まり、上位5位が進出する全日本選手権(12月、長野)を決めた。
真凛は、今季のフリー曲「リトルマーメイド」で、冒頭の3回転ループが単発になるなど連続技のミスはあったが、中盤にリカバリーも見せた。主人公「アリエル」として豊かな表現力を披露。演技後は胸に手を当てて笑顔で「真凜ちゃーん」というファンの声援に応えた。
9年連続の全日本切符をギリギリでつかみとり、「スケート(人生)21年目だが、その中でも1番と言っていいくらい緊張した試合が今日のフリーで、自分の中でネガティブな感情がたくさんだったが、いざ曲が鳴ると(リトルマーメイドに)なりきって、最後まで楽しくあきらめずに演技ができた」とうなずいた。
今季初戦となった9月の東京選手権で12位ながら、東日本選手権への出場を決めていた。「東京のSPの後は正直気持ちが折れてしまいそうだったが、今日『(全日本を決めて)うれしいです』とインタビューを受けることを想像しながら、できるところまで精いっぱい頑張ろうという気持ちでやってきた。ベテランというほど(競技歴が)長いので、(本番への)持っていき方とか、ここぞというところでできるぞという気持ちで挑めた」と胸を張った。
演技後、今大会1位だった青木祐奈(日大)が更衣室に駆けつけてきて「(2人とも全日本に)行けたよ」と喜び合ったといい、「(2人で)号泣してました」。普段も同じリンクで練習している仲間とあって「心が折れそうなときも切磋琢磨(せっさたくま)しながらやってきた。ノービスの頃から一緒に海外にも行ってきた親友なので、どんなときでも支え合ってきた。今年一緒に全日本に出場できてうれしい」と感慨を込めた。
集大成と位置づける全日本選手権に向けては「今日みたいに点数を何点以上と考えての緊張はないと思うので、しっかり頑張って、また強い自分を皆さんに見せたい」と誓った。