ウルフも連続五輪へ正念場…柔道男子100キロ級は4人全員にパリ五輪の可能性「優勝が選考材料になる」GS東京
全日本柔道連盟(全柔連)は6日、国内で開催される唯一のワールドツアーであるグランドスラム東京大会(12月2~3日・東京体育館)の出場選手を発表した。女子52キロ級の阿部詩、男子66キロ級の阿部一二三(ともにパーク24)らパリ五輪代表内定者は9人が出場。また、24年パリ五輪代表が決まっていない4階級については選考会を兼ねる。金野潤強化委員長は「代表が決まってない階級は最終選考会となる。(海外勢は)強豪が来るので、戦って代表権を勝ち取ってほしい」と期待を込めた。
男子100キロ級は現在代表争いが混迷を極めているが、世界選手権代表の飯田健太郎(旭化成)、東京五輪金メダルのウルフ・アロン(パーク24)の2強に加え、講道館杯優勝の植岡虎太郎(日本製鉄)、世界ジュニア王者の新井道大(東海大)の4人が選ばれた。
1番手の飯田、2番手のウルフが軸となるものの、日本男子の鈴木桂治監督は「(海外勢の)エントリー選手のレベルが非常に高くなっている。この大会で優勝することが大きな選考材料となるのかなと。金メダルを取ってアピールしてほしい。強さを見るにはちょうどいい大会」と語った。
また、金野強化委員長は100キロ級の代表争いの現状について「基本的には飯田選手、ウルフ選手が中心になるが、3、4番手が抜群の内容で優勝した場合は別の考え方もある。植岡選手、新井選手の下克上も含めて、優勝するんだという気概は見せてほしい。相当な(高い)レベルになるので、この階級で優勝できればアピール度は高い」と、4人全員に五輪切符のチャンスが残っていることを示唆した。